東大受験 勉強法

東大に向けた勉強法


さて、長い前置きは省きまして、ここではさっそく具体的なプランを記して
いきたいと思います。参考にしてみてください。

● 高校一年次
まず英語では、「ターゲット1000」でも「システム英単語ベーシック」(駿
台)でもいいのですが、英単語帳をベーシックレベルまで覚えておくことが
必須となります。最低限三回は回したいところです。
さらに、文法や語法力育成のためには、「英文法・語法のトレーニング基礎
講義編」(Z会)、英文読解のためには、 「大矢読み方講義の実況中継」(
語学春秋社)、 「基礎英文解釈の技術100」(桐原書店)が定番な感があり
ますが、この頃からセンターレベルでも実際の大学入試レベルの問題でもい
いのですが、これらの対訳を手許に置いて、意味がとれなくとも、スラスラ
こなすことも力を付けるのに役立ちます。ちなみに英作文対策として、英文
法を身に付けていれば、この「大矢」のシリーズだけでも大学受験まで対応
可能だといえます。

リスニング対策には、アルクや各種予備校が出版しているものを毎日10〜20
分、半年でも続ければ力がついていることでしょう。

数学なら、青チャートor赤チャートをこなし、その際にはチャートに出てく
る例題など細かい箇所は放っておいて、最初は終わりまでこなすことだけを
考えて、 二〜三回は回してみましょう。 一回目に回すポイントとしては、
細かい箇所は飛ばして、3日から1週間をメドに終わりまでこなしていくのが
効果的です。分からないところはチェックを入れておいて、後ほど、自分な
りに定理や公式を当てはめて 思考の過程を大切にします。

● 高校二年次
2年生にもなれば、英単語または英熟語対策として、「ターゲット1000」や
「桐原の英頻 英熟語問題 1000」、「演習英熟語 600」などがいいでしょう。
国立大対策について述べれば、例えば、“subsequent”などの単語は、なに
げに隠れた必須英単語であったので、森一郎のでる単(ないしシケ単)では
対応しきれなくなっています。このように過去問から頻出単語を抜き出して
みるのも求められるところでしょう。
英文法に関しては、「英文法問題精構」や「英文法・語法のトレーニング 
戦略編」まで進み、これらを併行して英文読解では「速読速解英語長文」(
旺文社)から「速読プラチカ」(河合)へ進むことが望ましい参考書の選択
の一パターンだといえます。
数学では、赤チャート数僑造鬚海覆靴燭い箸海蹇J理であれば「物理のエ
ッセンス」 (河合)、化学なら、 「シグマベスト 理解しやすい化学記供
(文英堂)と「チョイス 新標準問題集化学記供廖焚蝋隋法◆屮船磧璽伴亜
や「理系標準問題集化学」(駿台)などが定番として知られています。

● 高校三年次
英単語であればシステム英単語で大抵の大学では足りますが、早慶レベルで
あれば速読英単語上級編や単語王まで目を配らせて、特に目に付かない語彙
力まで最低限記憶しなければなりません。
記憶のポイントとしては、日本語訳文を見てから例文で覚えることは、よく
云われているオーソドックスなやり方です。同じ意味の異なる単語でも、場
面場面でその使われ方が異なってくるからです。アクセント問題に対応する
場合でも、この速読英単語やDUOなどは受験生の必須アイテムにさえなっ
ている感もします。

早慶などの私立、なかでも慶應特有の英語長文問題について当てはまる点で
はありますが、多くの大学の入試問題における見慣れない英単語は、その文
章を読み解くのに重要な位置づけにあることはなく、所謂捨て問である場合
にまま当たります。文脈から意味が推測できる、または、派生語で意味が推
測できる位置にあるので、特にこれといった特別な対策を立てる必要がない
といえましょう。ただ、文脈の類推には前後の比較的易しめの単語などを知
っている必要があるので、やはりここでも記憶や暗記の差が合否のカギを握
ることになるでしょう。

英文法・語法・熟語・構文対策として 「英文法・語法のトレーニング 戦略
編」程度の知識で必要十分であり、さらにおさらいしたい方には問題演習と
して、「新英文法頻出問題演習」(駿台)程度で十分と思われます。 英作文
(和文英訳)の組み立ての方法とは、簡単な語彙で文法的に間違っていなけ
れば十分合格点です。難しい単語などを自己満足で使う必要はありません。

古文漢文などは、教科書だけでもいいと思いますが、これだけでは不安なら
準拠する参考書を1つか2つぐらい用意した方がいいのかもしれません。
選ぶのが面倒で、かつカネの面でも多少余力があるのなら、通信添削や塾の
単科講座などをペースメーカーにするのもいいでしょう。勉強の仕方は、英
文和訳と同じ方法で文脈を類推する訓練をしていけば十分です。そして、な
んとなく類推した箇所で分からなかった単語などを、のちほど単語帳などで
覚えていけばいいと思います。

全科目共通していえることは、予備校や塾などに行かなくても、このように
個人の創意で勉強している方も大勢おられると思いますし、それで必要な事
はすべて済むのですが、たとえば、Z会の問題は難しいのですが、Z会レベ
ルの問題を解けなくても、まず考える過程を経て、そこから解説などを参考
にする勉強も通年でペースメーカーにできるので、東大レベルの受験にはも
ってこいの方法のひとつだと思います。ただ、進研ゼミの問題程度では、東
大レベルに限っていえば多少易し過ぎるともいわれています。


東大合格を確実なものとするためには?


ただ、これまで述べてきたような参考書の選び方を踏襲して、それをただ漫
然とこなしているだけでは、勉強面で空回りを起こしてしまうことになりか
ねません。漫然とこなすだけでも、やらないよりは勿論マシなのですが・・・。

そもそも数学の場合、センターでもそうですが、特に東大数学に当てはまる
こととは、計算力(早解き)が本番で大きくモノをいいますので、自信が無
い場合、 例えば、自分の現在の学年より下のレベルの参考書にまで戻って、
早期にやり直すことも必要になってきます。その場合には、「一対一対応の
演習」(東京出版)か、それよりも詳解が詳しい「赤チャート」(数研出版)
などの例題はすっ飛ばして基本箇所だけを一通りこなし、また、その該当年
次の教科書も、二〜三回でも回すなりして一通りおさらいをしておくことも
カギになります。

基本的な事柄に立ち戻りますが、 数学の「tangent」とは「接線」という意
味に当たりますし、 x の関数 y を f(x) と表記しますが、 fが関数ないし
機能を意味する「function」の略語であるように、英訳から数学用語が理解
しやすくなる場合がままあります。このように基本的な用語ないし事柄に関
する理解は、特に国公立大学入試問題を解く場合、合否の大きな分かれ道と
なって跳ね返ってくることでしょう。対処手段として、中学生レベルの語彙
力で対応可能な「ロングマンBASIC英英辞典」もありますが、高校生レベル以
上のそれで対応可能な 「ケンブリッジ英英和辞典」が定番でお勧めです。他
には「英辞郎」なども知られています。 
また数学や理科も概要や全体像を知れば興味も湧いてきますが、その場合に
放送大学(教養学部)のテキストも短時間で読むのに適していると思います。

英語であれば京大などの精読が求められる入試傾向のところでは、「英文解
釈教室」(伊藤和夫)や「思考力を磨く英文精読講義」(研究社出版)など
で解釈力を磨く必要がありますが、東大に臨むにあたりここまで実施する必
要があるかとなると疑問符がつきます。さらに東大英文読解では思想や背景
知識を理解していると、実感としても格段に問題が易化しますが、これに対
応するものとして具体的には山崎正和氏の評論は、これら背景知識を短時間
で仕入れるのに定評があるので、数冊でも一読されることをお奨めします。
一例として、歴史の真実と政治の正義 (山崎正和,中公文庫)  などがありま
す。 
ハードカバーも定価が1000円台なので、数冊読むことに壁はないでしょう。
個人的に思うのは、この書籍や 大分裂の時代(山崎正和,中央公論社)と併
せて、大学教養レベルの現代法学入門 (伊藤 正己,加藤 一郎,有斐閣双書)
の法的安定性と法的正義との関わり、 それまでの公法と私法の二分法の合間
に労働法などの社会法が制定され社会権が明文化されたワイマール憲法あたり
の項目を読んで両者をうまく咀嚼できれば、 国立や慶應あたりの小論文、ロ
ースクール未習コースや法文系大学院レベルの受験でさえも楽にこなせると思
います。 これら山崎氏の書籍は 平成10年前後に出版されたものですが、現在
でもその事象の捉え方は各種受験でも十分通用することでしょう。内容につい
て少し付言しておきますと、“悪法も法なり”とも喩えられる法ですが、国家
が主たる担い手たる法とは、近現代以降の社会では、因習を慣習化するための
主な手段として位置づけられています。 
文系ネタ、それも小論文ネタばかりで申し訳ないのですが、ついでに触れれば、
財産権も含め人権を基軸に対国家で憲法が、対企業・団体で上述のワイマール
のように憲法に団結権など社会権が規定され、労働法などの社会法や経済法が
新たに制定されてきました。
当初は対国家、資本主義の発展につれ対企業や団体・・と時代は移れど、「国
家や企業という強者」による「個人という弱者」への支配従属関係にどう対処
するかという問題意識を軸に論述などが描ければ合格点です。
このあたりは専門書になりますが、 憲法(1)第4版 (野中俊彦など,有斐閣)
の「私人間における人権の保障規定」の章などが参考になります。
“歴史”という観点からの出題も、頻繁に見られますが、考えてみたいのは、
人権などの普遍主義や市場主義 - 国家 - 文化・慣習・・・これら三者間のせめ
ぎ合いのなか、国境をまたぐ教科書紛争にも見られるように、歴史の最終的な
解釈権ないし正統性とは国家にあることです。あるいは力関係によっても左右
され、より上位の覇権国家にあるといったほうが正確かもしれません。
古代に用いられた仏像が日本のどこかで出土したとしても、その顔貌なりはイ
ンドヨーロッパ語族のそれなのですが、それをもって古代日本の主な住人は白
人種だったという証明にはならないわけです。歴史とは、資料が少なければ少
ないほど、実証というよりも考証する対象となり、そこに国家なりの主観や願
望・思惑が入り込む余地がたくさんあることになります。
時代の変遷ないし時代精神、あるいは歴史の記述とは、すなわち国家ないしそ
の時々の政府の興亡と密接に関わっているといえます。
大学入試では、歴史の記述のあり方、歴史と教訓、夜警国家と福祉国家、法と
文化、法と実態との乖離‥などいろいろな諸論点が出題されますが、結局のと
ころ、この三要素の力関係のせめぎ合い&バランス上の問題に帰結できるもの
だということが感じられると思います。科学技術文明の光と影・・といった出
題においてであれ書けるのは、科学の考え方や研究の仕方、技術の活用の方法、
モノの考え方・捉え方‥の場面で、地域ないし文化的色彩を色濃く帯びるとい
う点。

これら書籍は法文系の論文受験に適していると書きましたが、 思想全般をま
とめるのに最も適った書籍のひとつとして塾や予備校の先生でも 樋口裕一氏
など何気なく参考書などで、このプロットを使用する人はしています。 もっ
とも塾やこのサイト以外の受験サイトでは、 新聞社の社説などを相変わらず
勧めてくるパターンも垣間見られます。 これは真面目に東大受験をした経験
がないか、この分野に疎いことからくる誤魔化しです。 日々の新聞の社説程
度で社会事象やその構造を うまく整理・咀嚼し、ポイントを論理立ってまと
められる人はまずいないでしょう。それであれば、『社会人入試問題集 大学・
大学院予想問題編』
(※ 注)に掲載されている政治学や法学、社会学、心理 学から理系まで各専門分野のキーワード&説明が大学受験生向けにも理解でき るレベルで簡潔にまとめられているので参考になるはずです。 ※ 注  『社会人入試問題集 大学院過去問題編』 も姉妹編であります。 いずれも1999年出版の古い参考書になります。現在なら他社の同様の参考書も 発売されていると思うので、そちらを利用しても構いません。 また、教科書的な概説や理論から離れて、現実や実態を実証分析・理論化した ものとしては、一例として政治学関連であれば、『現代日本の政治』(久米郁男
・河野勝)
などがよく練られているように、放送大学のテキストにも手頃かつ 有用なものが多くあります。 その他に もっとも基礎的な政治学の思考回路 を身につけたいのであれば、 『政治学』 (関寛治・高畠通敏 ,有斐閣新書) あたりが最も良書だと思わ れます。 大学レベルでも、各大学の教養課程で、平易でいてレベルを落としていない この書籍のような良書を採用しないか紹介もしない一方で、小難しいだけの ブ厚い難解書や内容の薄いだけの自著などを授業に用いるのをどうして許し ているのか、“教育”という観点からは若干理解に苦しむところです。 また何気に見逃せないのが、例えば、 日本文芸社の 「面白いほどよくわか る」シリーズなど、市販されている一般書です。この「面白いほどよくわか る経済のしくみシリーズ」(神樹兵輔 著) なども 高校生にも分かる平易な 内容でありながら、レベルとしては専門書の類に見劣りしていません。他に 世界史や日本史などシリーズとしてバラエティに富んでいるので、暇な時に でも書店で手に取ってみてください。 こうして見ますと、やるべきことを以上のように逐一挙げていくことはカン タンですが、実際に実行するとなると「言うは易し、行なうは難し」が現実 です。ただ、東大に合格する人の特徴としては、これを短時間でこなす“セ ンス”を身に付けています。合格する方というのは、一部の例外を除きまし て、この“センス”を先天的に兼ね備えていたわけではなく、後天的な環境 や努力などで自然に身に付けたという特徴やパターンを持っています。教科 書などの基本参考書から応用参考書に移る場合、100冊前後から自分にあ った応用書を選び抜いたという合格者も多いみたいです。基本的には、そこ ではじめて演習参考書にも移ることができることになります。 これまで見てきましたように、ポイントはやはり “記憶”や“暗記”になっ てきます。 記憶の総量が多ければ多いほど、東大型の“思考”や“論理連関 的” “思想的”な問題にも対応しやすくなるでしょう。勿論、対応しやすく なるだけで、 小難しい事柄をやさしく噛み砕き、表現できる力、こうした“ 基礎的な力”が必要になってきますが・・・。 これから東大をはじめとする 難関大学の試験を受ける方が、より合格の確率 を高めたいとするのであれば、 英語が一番の要でありますが、それ以外の科 目にしても様様な方法論が巷に溢れ、 その取捨選択に困ることが多いのも事 実です。 受験勉強とは要は“情報” が命の情報戦であり、 どんな瑣末で些 細な視点でも益するところがあればどん欲に身に付けたいところです。 先に挙げました書籍類に限らず、様様な良書の類が巷に溢れていることもまた 事実です。 自分の直感で、これはいいと思ったり、 また感じたりしたら、面 倒くさがらずに、その場で飛ばし読みでもサラっと目を通すだけでものちのち の独自の閃きにも通じることとなるでしょう。なるべくなら積極的に本屋でも、 買わないのであれば買わないなりに何分何時間かかっても構わずに立ち読みで 内容や気になった箇所は把握できるようにしておきたいところです。ご存知の ように、amazonでも中古本を売っているので、気になったら購入すべきでしょ う。また、例えば、 菅直人元総理大臣が政策の師匠とする政治学のM元法政大 学教授は、本屋でも構わずに立ち読みをする名人!? だとも言われています。 受験以外も含めた英語力全般の上達に関しては、
  • TOEIC TOEFL
  • これからは 大学に入ること以上に、そこで学んだ専攻・専門の出来不出来が 問われる機会も増してゆきます。 この「TOEIC TOEFL 参考書と勉強法」のHP など長々した余分な記述はできるだけ省略して書いてあるので、 ご参考にし てみてください。
    天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある。
    山口真由