昔は木材を何年も寝かして、のんびり乾燥に時間をかけました。

そして一本一本吟味し、乾燥減りも計算に入れながら家を建てていました。

構造材が出来上がっても、何ヶ月かそのままにして、乾燥させてから内装

工事にとりかかったものです。

しっかり乾燥させる事が音の大工さんの知恵だったのです。
      


現代の数値で表すと含水率15〜18%程度になっていたと言われます。

どんなに施工技術・技能が優れていても未乾燥材の使用により、どのような影

響が生じるかはご存知の通りです。「木造だからしかたない」のではありません。


家屋の横架材(梁・桁)としては、国産材の松を利用していましたが、戦中戦後

の過剰な伐採やその後の松枯れにより量が十分になくなり、現代の一般住宅

の横袈材には米松という樹種が用いられています。その米松にはKD材を用い

ます。乾燥機(kiln)により人工的に乾燥させた木材です。また通常のKD材より

も、ねばりの強い天然乾燥を経たKD材もあります。経年変化に強いKD材です

が、木材は多少の収縮をします。家の寿命を延ばすためには、木材の継ぎ手も

考慮しなくてはなりません。

材料には長所と短所があります。例えば木は収縮する、腐る、燃える。鉄は錆

びる、熱に弱い。接着剤は剥離する等の欠点があります。木材は収縮を抑える

ために乾燥が必要になり、腐朽を防ぐ為に耐久性のある樹種を用い、様々な施

工技術により住宅を守ります。リフォームの時に柱が溶けてなくなってしまってい

る住宅も見かけます。これは雨漏りの他に壁内結露が原因です。合板や積層材

の剥離等は、室内をペットボトルの様にすれば、このような結露の問題は解決す

るかもしれません。実際このような工法はあります。しかし耐久性のない樹種を

構造材に使用する事は避けるべきと考えます。





また日本が世界に誇れる(?)気候の中で、構造材には常に耐久性が求められ

ます。ホワイトウッドを使ってはいけない根拠はここにあります。また剥離の報道

のあった集成管柱も、家を商品ではなく財産と考えるなら、使用する事は出来な

いと思います。